【工事の記録】鬼怒川左岸立体区間(2019年6月~2019年8月)
はじめに
本記事では前回の続きで2019年度の工事の様子についてレポートしていきます。
なお本記事より2018年度に発注され繰り越している工事と、2019年度に発注された工事がどちらも登場します。
工事発注状況
2019年度の当区間における発注工事は次の通りです。
工事名 | 概要 | 施工業者 | 発注年度 | 着手 | 完成 | 請負額 |
(仮称)竹下第1高架橋工事(分割3号) |
橋梁下部工 N=1基 ・橋脚躯体工(逆T式橋脚) ・場所打杭工 P4:φ1200mm,L=12.5m,N=6本 橋梁上部工 N=4径間 P4~P8 |
野澤實業宇都宮土建JV | 2019 | 2019.11 | 2020.7 | 201,000,000円 |
(仮称)竹下第1高架橋工事(分割1号) |
橋梁下部工 N=2基 ・橋脚躯体工(逆T式橋脚) ・場所打杭工 P5:φ1200mm,L=14.0m ,N=6本 P6:φ1200mm,L=14.5m , N=6本 |
山本建設株式会社 | 2019 | 2019.8 | 2020.3 | 68,000,000円 |
(仮称)竹下第1高架橋工事(分割2号) |
橋梁下部工 N=2基 ・橋脚躯体工(逆T式橋脚) ・場所打杭工 P7:φ1200mm,L=13.0m ,N=6本 P8:φ1200mm,L=14.0m ,N=6本 |
株式会社増渕組 | 2019 | 2019.9 | 2020.3 | 61,000,000円 |
鬼怒川左岸第1工区擁壁工事 |
工事延長:L=105.6m(当初) 工事延長:L=119.5m(施工内容変更後) 幅員:13.4m ・地盤改良工 安定処理A=868㎥ ・補強土壁工 ジオテキスタイル補強土壁L=83m(当初) ジオテキスタイル補強土壁L=92m(施工内容変更後) |
アズマ原総業株式会社 | 2019 | 2020.5 | 123,362,000円 | |
(仮称)竹下第4架道橋工事 |
上部工 N=1径間 ・PC単純ポステンT桁橋 L=40.5m |
株式会社長嶋組 | 2019 | 2019.11 | 2020.3 | 133,500,000円 |
(仮称)竹下第2高架橋工事(分割1号) |
・橋梁下部工N=1基 橋脚躯体工(逆T式橋台) 場所打杭工 A2:φ1200mm,L=16.0m,N=6本 ・擁壁工 補強土擁壁工L=14.6m 重力式擁壁工L=37.8m ・地盤改良 中層混合処理工L=42.8m |
小平興業株式会社 | 2019 | 2019.8 | 2020.3 | 149,000,000円 |
(仮称)竹下第2高架橋工事(分割2号) |
・橋梁上部工N=2径間 竹下第2高架橋P2~P3 竹下第3高架橋P1~P2 |
岩原産業株式会社 | 2019 | 2019.12 | 2020.3 | 93,500,000円 |
(仮称)竹下第2高架橋工事(分割3号) |
・橋梁上部工N=2径間 竹下第2高架橋P1~P2、P3~A2 |
株式会社野澤實業 | 2019 | 2019.10 | 2020.3 | 103,000,000円 |
鬼怒川左岸第2工区擁壁工事(分割1号) |
・擁壁工 補強土擁壁工L=54m 重力式擁壁工L=115m |
晋豊建設株式会社 | 2019 | 2019.6 | 2020.2 | 138,555,000円 |
(仮称)竹下第5架道橋工事 |
・橋梁下部工N=1基 橋台躯体工(逆T式橋台) 場所打杭工 A1:φ1500mm,L=17.0m,N=14本 ・地盤改良工 中層混合処理工 L=27.2m |
株式会社菊地組 | 2019 | 2020.10 | 174,500,000円 | |
(仮称)竹下第6架道橋工事 |
【工事延長L=218.1m】 地盤改良工 ・浅層混合処理:A=114㎥ ・中層混合処理(改良深度2-5m):A=3694㎥ ・中層混合処理(改良深度5-8m):A=3394㎥ 場所打ち函渠工 ・竹下第6架道橋:W6300×H9200×12.2m プレキャストボックスカルバート工 ・1700×1700×12 舗装工 防護柵工 区画線工 |
株式会社入江組 | 2019 | 2020.5 | 152,637,000円 | |
市道379号線横断函渠設置工事 |
場所打ちボックスカルバート工 延長10m U型擁壁工 延長10m |
渡辺増渕JV | 2019 | 2020.5 | 189,400,000円 | |
道路築造工事(分割1号) | 工事用道路築造 | アズマ原総業株式会社 | 2019 | 2019.6 | 2019.8 | 15,345,000円 |
道路築造工事(分割4号) | 工事用道路築造 | 久保建設有限会社 | 2019 | 2019.12 | 2020.3 | 5,487,000円 |
道路築造工事(分割6号) | 工事用道路築造 | 株式会社美雪興業 | 2019 | 2020.5 | 2020.11 | 8,983,000円 |
また2018年度に発注され2019年度に繰り越した工事は次の通りです。
工事名 | 概要 | 施工業者 | 発注年度 | 着手 | 完成 | 請負額 |
(仮称)下竹下第1架道橋工事(分割1号) |
橋梁下部工 N=1基 ・橋脚躯体工(逆T式橋台) ・場所打杭工 A2:φ1200mm,L=12.5m,6本 |
米弥工業株式会社 | 2018 | 2020.4 | 2020.8 | 34,200,000円 |
鬼怒川左岸第1工区擁壁工事(分割1号) |
・補強土壁工 ・地盤改良工 浅層混合:110m 安定処理:950㎡ ・擁壁工 ジオテキスタイル補強土壁 91.3m |
渡辺建設株式会社 | 2018 | 2019.11 | 2020.5 | 116,613,000円 |
(仮称)下竹下第3架道橋工事 |
・ボックスカルバート施工 ・場所打ち擁壁工 ・壁面上端工 ・カルバート工 ・排水構造物工 ・舗装工 ・防護柵工 ・区画線工 |
大幹建設株式会社 | 2018 | 2019.10 | 2020.3 | 95,000,000円 |
(仮称)下竹下第4架道橋工事(分割1号 |
下部工(場所打ち杭)2基 橋梁下部工 N=2基 ・橋台躯体工(逆T式橋台) ・橋脚躯体工(柱式橋脚 ・場所打杭工 A1:φ1200mm,L=14.5m,6本 P1:φ1200mm,L=14.0m,8本 |
宇都宮土建工業株式会社 | 2018 | 2019.3 | 2019.10 | 87,000,000円 |
(仮称)下竹下第2高架橋工事(分割1号) |
下部工(場所打ち杭)2基 橋梁下部工 N=2基 ・橋脚躯体工(柱式橋脚) ・場所打杭工 P2:φ1200mm,L=14.5m,6本 P3:φ1200mm,L=15.0m,6本 |
日豊工業株式会社 | 2018 | 2019.3 | 2019.10 | 100,044,000円 |
鬼怒川左岸第2工区地盤改良工事(分割1号) |
地盤改良工 中層混合L=140m |
栃舗建設工業株式会社 | 2018 | 162,585,000円 | ||
(仮称)下竹下第3高架橋工事(分割1号) |
橋梁下部工 N=2基 ・橋脚躯体工(柱式橋脚) ・場所打杭工 P1:φ1200mm,L=13.0m,11本 P2:φ1200mm,L=12.5m,8本 |
渡辺建設株式会社 | 2018 | 2018.12 | 2019.5 | 70,400,000円 |
(仮称)下竹下第3高架橋工事(分割2号) |
橋梁下部工 N=2基 ・橋脚躯体工(逆T式橋台) ・橋脚躯体工(柱式橋脚) ・場所打杭工 P3:φ1200mm,L=12.0m,7本 A2:φ1200mm,L=14.5m,8本 |
中村土建株式会社 | 2018 | 2020.5 | 2020.9 | 83,100,000円 |
道路改良工事(分割2号) |
工事延長L=198m 市道379号線嵩上げ |
有限会社若林造園土木 | 2018 | 2019.5 | 2019.12 | 38,568,000円 |
道路築造工事(分割5号) | 工事用道路築造 | 馬上建設株式会社 | 2018 | 2019.11 | 2020.1 | 17,470,000円 |
2018年度の大半の工事を繰り越した上に、2019年度も次々と工事を発注したため、2019年度はすさまじい工事の入り乱れ状態となりました。
工事状況
2019年6月16日
鬼怒川から東、竹下第1高架橋工事(分割1号)と(分割2号)の施工予定箇所でボーリング調査が始まりました。
(仮称)下竹下第4架道橋工事(分割1号)では場所打ち杭工が終わり、杭頭処理がはじまりました。こちらはA1橋台予定地です。
こちらはP1橋脚。杭の数が多めです。
奥では(仮称)下竹下第2高架橋工事(分割1号)P2、P‘3予定地でも同様に杭頭処理の準備が始まっています。
(仮称)下竹下第3高架橋工事(分割1号)ではおおむね躯体が完成しています。すでにコンクリート養生を終えて型枠が外されています。
P1橋脚は竹下第5架道橋側が超スパンの桁となり、第3高架橋よりも桁の厚みがあるためこのようにL字になっています。
道路改良工事(分割2号)では市道379号線の嵩上げ位置への側溝の敷設がはじまりました。こうしてみると現況道路高よりかなり高くなることがわかります。
なおLRT計画ルートと交差し、トンネル工事において側溝が再度撤去される区間では、工事着手前の側溝を再利用しています。
2019年6月28日
竹下第1高架橋工事予定地付近のボーリング調査が継続して行われています。
下竹下停留場付近から竹下第1高架橋工事予定地にかけての工事用道路の築造工事が始まりました。こちらは2019年度発注工事です。
(仮称)下竹下第4架道橋工事(分割1号)A1橋台の様子です。均しコンクリート打設と杭頭処理を完了しています。これから基礎部分のフーチング工を行います。
P1橋脚でも同様に均しコンクリート打設と杭頭処理を終えています。
奥の(仮称)下竹下第2高架橋工事(分割1号)の施工状況の様子は直接確認はできませんが、施工ペースから察するにほぼ同様の状況かと推察されます。
鬼怒川左岸第2工区地盤改良工事(分割1号)では、一度は工事が終わったかと思われましたが、再び地盤改良工事が始まっています(前回とは別の機材)。
まだしばらくかかりそうです。
(仮称)下竹下第3高架橋工事(分割1号)は足場も外されこれにて完成となります。
道路改良工事(分割2号)では市道379号線の既存側溝撤去と、新規側溝設置が継続して行われています。嵩上げ量が多く、改良を必要とする延長が結構長めのようです。
2019年7月13日
竹下第1高架橋工事予定地では道路築造工事(分割1号)による工事用道路築造が始まりました。
(仮称)下竹下第4架道橋工事(分割1号)では基礎部分のフーチング工が進み、躯体工に向けた足場が設置されています。
(仮称)下竹下第2高架橋工事(分割1号)の方がやや先行しているようで、こちらはすでに躯体の鉄筋組立まで進んでいます。
(仮称)下竹下第3高架橋工事(分割2号)の工事予定地でボーリング調査が始まりました。この時はいよいよ着工かと思われましたが...
道路改良工事(分割2号)では市道379号線東側の嵩上げ区間での側溝敷設がおおむね完了したようです。
民地の出入口を除き敷設が完了しています。
市道379号線は北に向かって下り勾配になっているため、南からくると嵩上げによる道路計画高とおなじ標高地点からLRT交差付近までレベルになったあと、一気に下る縦断線形になるようです。
2019年7月21日
竹下第1高架橋予定地付近では継続して工事用道路の築造が進んでいます。
(仮称)下竹下第4架道橋工事(分割1号)A1橋台では、基礎のフーチングと躯体の一部鉄筋組立まで進んだようです。
P1では基礎フーチング部の鉄筋組立と型枠の組立を進めているようです。
(仮称)下竹下第2高架橋工事(分割1号)では引き続き鉄筋と型枠の組立でしょうか。まだコンクリートは打設されていないようです。
道路改良工事(分割2号)では市道379号線東側の側溝敷設をおおむね完了し、西側の側溝改良に取り掛かり始めました。
また関連工事として宇都宮市上下水道局発注で交差地点の水道管布設替工事が始まりました。
当区間の水道管布設替え工事の概要が張り出されていました。(あたり前ですが)もともとトンネル設置を考慮していなかったため、かなり大掛かりな水道管の布設替えを行うようです。
2019年8月3日
竹下第1高架橋工事予定地の工事用道路築造がかなり進んでいます。
2019年8月11日
竹下第1高架橋予定地付近の工事用道路築造では、用地の関係か不自然にみ施工の場所が残されています。奥はこれでほぼ完成のようです。
下竹下停留場にむかっては未買収の用地を避けるように工事用道路が築造されています。
やや遅れているように見えた(仮称)下竹下第4架道橋工事(分割1号)のA1ですが、基礎部分のコンクリート打設を完了したようです。躯体下部もコンクリート養生中でしょうか。
P1も基礎部分が完成しています。また躯体部分の鉄筋組立も進んでいます。
(仮称)下竹下第2高架橋工事(分割1号)では躯体下部のコンクリート打設まで完了しました。この後再度足場を組み立てて躯体上部の鉄筋組立が始まるはずです。
道路改良工事(分割2号)では市道379号線西側の側溝敷設が進んできました。こちらは区間北側の現道への擦り付け部分です。
区間南側はこれからといったところです。なおトンネル施工に支障するため、地中に埋設されていた電話線が地上に移設されるようです。
こちらは電話線が地上に出てくるところです。
画像が多くなってきましたので本記事ではここまでにします。
次も引き続き竹下地区の施工状況をレポートしていきます。