2022年3月2023年8月の開業を目指し工事が進められている芳賀宇都宮LRT(JR宇都宮駅東口~本田技研北門)。工事着手初年度から2020年度頃までの工事の記録をレポートしていきます。
*1起点となるJR宇都宮駅東口停留所付近では、宇都宮駅東口地区整備事業が先行しており、LRTは開発エリアに挟まれるようなルートになっています。 JR宇都宮駅東口停留所は将来の西側への延伸を考慮し自由通路の南側に1面2線のホームが建設される計画で、東方向へのカーブの終端付近にシーサスクロッシングが設けられます。
*2
進路構成が必要な下り(宇都宮駅東口方面)進入側のみ電気転てつ機が設置されます。
2020年10月8日撮影
自由通路からLRTルート方面を見ると、開発エリアの事業用地とLRT用地(薄いオレンジ色のエリア)が工事用の柵によりきれいに分かれています。
そのオレンジ色のエリアでは電車線路埋設管路の敷設工事を行っています。
2020年12月24日撮影軌道敷設に向けた地盤改良工事が始まっているのが確認できます。2020年10月8日撮影その先開発エリアから鬼怒通りに出て併用軌道区間に入るところは、現在は開発事業者の工事用車両出入口になっています。車道上の掘り返された跡は、軌道敷設に向けた上下水道管の移設工事跡になります。
工事状況
JR宇都宮駅東口を出ると通称鬼怒通りと呼ばれる道路上に軌道を敷設する併用軌道区間になります。そのうち国道4号線との立体交差付近までは道路の幅員が32.0mあり、かつ沿道には高層ビル等が多数立地していることから、道路は拡幅せず歩道や車線を削って軌道を敷設するスペースを捻出します。 2018年にLRTが事業化された際は、初段工事として中央分離帯を撤去する工事が発注され、起工式も開かれました。中央分離帯撤去後はしばらく動きがありませんでしたが、2019年度より電線共同溝の地上機器(東京電力所有)の移設工事と歩道部分の道路改良工事が始まりました。
2020年10月8日撮影
2020年12月24日撮影
東に向かって新たな歩車道境界ブロックを敷設する工事が進んでいます。
*3
LRT導入後は最大0.95m歩道幅員が縮小しますが、もともとあった植樹帯が撤去されるため、有効幅員としてはほとんど変わりません。
2020年10月8日撮影大体これくらいのスペースが削られてその分車道になります。またこの区間は電線共同溝がすでに敷設されており、歩道幅の縮小にあたり支障する地上機器の移設も必要になります。その他信号機やバス停といった道路施設の移設工事も別工事で2019年度には発注されており、三信電工さんが施工する予定となっています。2020年10月8日撮影この時点ではトラフィックカウンターは移設されていませんでした。
2020年12月24日撮影軌道に支障しない構造でカメラ式とらふぃくカウンターが移設されましたが、なぜか鋼管ポール設置位置が歩車道境界ブロックの敷設位置と思いっきり被っています。 2020年10月8日撮影東宿郷地区ではまだ本格的な工事は始まっていませんが、地中埋設物の位置を示すマーカーがあり、順次工事が始まる気配があります。
2020年12月24日撮影電線共同溝の地上機器の移設工事が始まりました。2020年10月8日撮影ちなみに東宿郷停留所が設置される交差点の角には20階建てとなる高層マンション「ポレスター駅東公園ザ・タワー」の建設も始まっており、LRTによる様々な効果も実感できます。2020年10月8日撮影東宿郷停留所予定地を過ぎると、国道4号線を超えるための立体交差区間となります。LRTの軌道はこの立体交差の中央2車線を占有し道路と同じく国道4号線を越えていきます。
2020年12月24日撮影この区間は共同溝未整備につき東電所有の電線類が支障しない位置へ移設されています。民地に電柱を建植する余裕がないため車道よりへの建植となっています(どうせなら地中化すればいいのに...)
2020年12月24日撮影
東側からも新たな歩車道境界ブロックの敷設工事が始まりました。
この立体交差では現在地震対策との名目で耐震補強工事(橋脚へのコンクリート巻き立て)を行っています。
今泉変電所
国道4号線との立体交差から少し北に行ったところに、LRTに電力を供給する4箇所の変電所のうち、最西端となる今泉変電所が建設されています。*4宇都宮市の施設である「まちぴあ」の敷地の一角(緑地だった)に今泉変電所が建設されました。すでに変電所本体の工事やLRT軌道直近までの地中管路の埋設工事は完了しています。 建設中の今泉変電所(2019年1月9日撮影)
変電所設備が完成し地中管の埋設工事を実施中(2019年12月撮影)
続く...